介護の現場におけるヒヤリハットの事例には、どのようなものがあるのでしょうか。長く介護の仕事に携わっている人であれば、ヒヤリハットの場面に何度も遭遇しているかもしれません。何らかの事故やトラブルが発生してもおかしくない状況だけに、ヒヤリハットの事象が起こってしまった時はしっかりと見直して、対策を施す必要があります。
介護の現場で見られるヒヤリハットの事例としてまず挙げられるのが、車椅子のブレーキの掛け忘れです。要介護者が何かのきっかけで車椅子から立ち上がろうとした時、ブレーキがしっかりかかっていないと、転倒してしまうケースがあります。このような事故を防ぐためには、車椅子を止めた時に毎回必ずブレーキかけて、固定する習慣を身に付けなければなりません。
また、介護施設に入居している利用者の方々は、何かしらの薬の服用をしているケースが非常に多いです。ここで問題になりやすいヒヤリハットが、服薬の管理ミスです。誤って他の人の薬を出してしまいそうになったり、薬の量を間違えそうになることは、多くの介護スタッフが経験しているヒヤリハットかもしれません。このような服薬管理のミスを防ぐためには、管理場所を工夫したり、チェックシートを作成して毎回服薬の内容を確認したりなど、何かしらの対策が必要です。
その他、入浴や排泄、食事の介助など、様々な状況でヒヤリハットが起こる危険性があります。万が一そのような事象に遭遇した場合は、すぐにリーダーや管理職に相談し、施設全体で対策を練ることが重要だと言えるでしょう。